音楽とは何かと考えると、文字通り「音を楽しむこと/もの」という答えがよく聞かれます。
私の音楽に対する考え方も基本的には「音」を「楽しむ」という本質は変わりません。私の最も聴きたい音楽を創りたい、そんな気持ちから音楽を作り続けています。「楽」は楽すること、楽しむことという意味もありますが、自分一人が楽しいだけではなく、人様に聴いていただけるような音楽を創りたいと考えています。
作ることそれ自体を目的に作っているわけではないこと、商業的な目的のために作っているわけではないことから、制作中に私自身が気に入らなかった曲は完成までこぎつけることはありません。新しく作られる曲の音符ひとつひとつまでを把握し、その調和、展開を誰よりも詳しく把握し、完成までに誰よりも多く曲を聴くことになる聴衆が自分自身であること、その聴衆に飽きられないような音楽を創ることが大切だと思います。
音楽を人様に聴いていただくということは、聴いている「時間」をそのために費やしていただくこと−時は金なりといいますが、聴いた時間を無駄な時間だったと思われないような音楽、楽曲を作るために職人魂を持って音楽制作に臨んでいます。
音楽の「楽」は楽しむことだけではなく「楽音」、つまり音波が周期的に構成され振動数が明確に測定でき聴感に快適さをもたらす音としての意味を込めて、楽器のメロディ、ハーモニー、編成、組織化(オーケストラ)を大切にした楽曲ばかりです。
大半の商業音楽のように数年と持たないような大半の無意味なものではなく、十年、数十年経っても、また新鮮な気持ちで聴ける音楽をひとつでも多く残していくことができればと考えています。
最も原始的で単純な音楽は打楽器による連続的打撃音により陶酔感を得られるものですがそうしたものではなく、心地よく感じる音の組み合わせの追求という観点から「メロディ」「音階」を持つ音楽を追求しています。